
今治タオルとは
ふわっと柔らかく、優しい肌触り。
今治のタオル技術者が丹精込めて織り上げた高品質タオル。
特にその柔らかさと吸水性の高さは、海外からも注目されています。

今治タオルのこだわり
まっさらなおろしたてなのに、素早く吸水・・・
今治タオルブランドの品質基準は、タオル片が水中に沈み始めるまでに要する時間(沈降法)が5秒以内。洗わなくても使い始めから水を吸うタオルと定めています。
今治でのタオルの製造が始まって、百二十余年の歴史を刻む今治タオルは、その品質を守るために独自の「品質基準」を設けており、その基準をクリアできなければ「今治タオルブランド」を名乗ることはできません。
今治タオルの120年の歴史

今治タオルの歴史は、明治27年に阿部平助氏が綿ネル機械を改造して、タオルの製造を開始したことから始まります。その後明治43年に麓常三郎氏によりタオルを同時に二列織る機械が考案され、大正元年には中村忠左衛門氏により大衆向けのタオルが開発されました。大正13年頃には愛媛県工業講習所(現愛媛県染色試験場)の技師であった菅原氏の指導により、高級なジャカード織りのタオルが生産されるようになりました。
昭和59年(1956年)頃からコンピュータ(画像処理システム、ダイレクトジャカード、電子ジャカード、エアジェット織機など)の導入により、生産額は急激に増大しました。2019年12月末現在の織機台数約1400台、従業員数約2500人、年間生産数量約10800トンで、全国生産の約60%を占め、国内最大規模の一大産地です。市内のタオルデザイナーが、バス・トイレだけではなく、様々な生活シーンで使用される「タオル」を開発しています。
今治タオルの特徴
今治タオルは四国愛媛県北部の地で、百二十余年の歴史を刻みつづけてきました。国内最大のタオル産地として、伝統的な製造技術と最新技術を巧みに融合させながら、使い心地を重視したタオルをはじめ、ファッション・インテリア界にも豊富なタオル(パイル)アイテムを提供しています。今治タオルがお届けするのは、気がつけばいつも傍にあるタオル、タオルとともに目覚め潤い眠る、タオルを楽しむライフスタイルです。
タオルづくりを支えるやわらかい水
今治タオル産地には、高縄山系を源流とする蒼社川の伏流水や霊峰石鎚山より流れ出た地下水など、極めて重金属が少なく硬度成分も低い、晒しや染めに適した良質の水が豊富にあります。この軟水を用いて晒しを行うことで繊維にやさしい仕上がりとなり、繊細かつ柔らかな風合いや鮮やかな色が表現できます。絶えることのない良質な水を使い、今治タオル産地の染色技術はハイレベルに向上し、国内最大のタオル産地を形成しました。今治のタオルづくりとその品質を支えているのは、良質で豊饒な水資源なのです。
人にやさしいタオル文化
四国の今治には昔から、八十八ケ所の寺を巡る歩き遍路の人々を接待する習慣がありました。自分のものを人のためにさりげなく差し出す気風と風土と伝統が、今治タオルに温もりや安らぎを織りこんでいます。「お接待」の思い遣りがあったからこそ、人にやさしいタオルをつくる文化が今治に根づいているのです。
使い心地を重視した良質のタオル
今治タオル産地では、単に見栄えや豪華さを追い求めるタオルづくりをしていません。用途・目的を踏まえ、使い勝手のよいタオルをつくるために、綿を厳選し、その優位性を引き出すために手間暇をかけた糸と生布の晒しや染めを徹底しています。また、使い心地のよい良質のタオルをつくることにより、安全で安心して使え、かつ環境負荷が少ない、人と地球に配慮したタオルづくりをめざしています。
おろしたてから素早く水分を吸収
今治タオルブランドの品質基準は、タオル片が水中に沈み始めるまでに要する時間(沈降法)が5秒以内。洗わなくても使い始めから水をよく吸います。汗や水分を素早く吸収するので、お風呂上りに体を拭いても汗をぬぐってもべとつかず、お肌にもやさしいのが特徴です。製造工程に愛情をそそぎ、綿本来の吸水性のある柔らかさを持続させ、洗濯時に柔軟剤を加えなくても痩せて硬くなりにくいタオルづくりを追究しています。
独自の品質基準を設けて品質を保証
村上水軍の血を引く先進気鋭の気質は、独自に品質基準を定め、質の向上を進めていくこだわりとして現れています。今治タオルは、百二十余年の歴史を重ねる中で幾多のノウハウを蓄積してきました。素材選びから、織り、染め、後処理に至るまで、卓越した職人技が相互に協働する完結した産地だからこそ、他に真似のできない新しいものづくりが可能となるのです。今治タオル産地では品質を確実に保証するため、「今治タオル工業組合」が定める独自の品質基準に合格したものでなければブランドマーク&ロゴの使用を認めていません。
よいタオルの見分け方
タオルを指先でこすったとき、指先にサラサラ感が残る場合がありませんか?
これは、タオル本来の柔らかさではなく、綿の油分が残っていたり、何らかの仕上げ剤が塗られているためなのです。
タオル(綿)はとてもデリケートなもので、温度や湿度、天候の違いによっても出来上がりに差が出てくるため、その製造工程においては、職人による卓越した温度管理や糸さばきが要求されるのです。量産化により大量生産されているところでは、この工程管理に十分な配慮が行き届きません。
また、苛性ソーダをはじめとする化学薬品類をより多く使うことで生産スピードは上がりますが、これでは自然環境に負荷をかけるだけでなく、繊維を必要以上に傷つけることになるため、見た目以上に痩せて硬くなるのが早くなります。
このように厚化粧されたタオルには、タオル本来のチカラがない場合が多く、これを毎日の洗濯で柔軟剤を使って補っていくことになります。
本当によいタオルとは、見た目ではなく、使うたびに現れてくるものなのです。